宝塚音楽学校(兵庫県宝塚市)で1日、110期生の卒業式があった。宝塚歌劇団をめぐっては昨年9月、劇団員(25)が死亡。上級生によるパワーハラスメントがあったなどとする遺族側と話し合いが続いている。式でも幹部が問題について言及。例年と違うムードの一日となった。
「内部通報窓口、使って」
はかま姿で式に臨んだ卒業生は39人。歌劇団の理事長でもある村上浩爾理事長も出席し、祝辞を述べた。村上氏はこの問題に言及し、「公演回数の見直しや新人公演の在り方の見直しなどに着手しているが、これにとどまることなくしっかりと改善、改革に取り組んでいく」としたうえで、「つい先日、内部通報窓口を設置したのでみなさんにも安心して使って頂きたい」と呼びかけた。
- 宝塚音楽学校長に聞く 求める生徒像は
また中西達也校長は「昨年秋、歌劇団で大変痛ましいことが起きた。みなさんはなかなか集中しにくい状況でもあったが、それぞれが宝塚の舞台に立ちたいという強い思いを持ち続け、研鑽(けんさん)を重ねてきた。夢にまでみた宝塚の舞台に羽ばたくが、改めてプロとしての自覚と覚悟を持ってほしい」と述べた。
式では、コロナ禍のなかで中…